教皇、ウィーンのボランティアグループとお会いに
教皇フランシスコは、11月8日、オーストリアのボランティアとホームレスの人々によるグループ「Begegnung im Zentrum」とお会いになった。
同グループは、国籍や宗教の異なる人々が、互いの違いを乗り越え、分かち合い、助け合うことを目的に、ウィーンの司教館で集いを行っている。
同グループを歓迎された教皇は挨拶で、様々な国や宗教の人々、中には浮き沈みの激しい人生を送って来た人など、多様な人たちが唯一の御父を持つ兄弟姉妹として一致し、それぞれが差し出せるものを分かち合う、この共同体を称えられた。
教皇は、「ある人たちは与え、ある人たちは受け取る、というのは真実ではなく、実際にはわたしたち全員が与え手であると同時に受け手である」、と強調。わたしたちは互いを必要とし、互いに豊かに補い合うように召されている、と話された。
そして、この与え合うという行為は、物的な贈り物を通してのみならず、「単なる微笑みや、友情の行為、兄弟としての眼差し、真摯な傾聴、無償の奉仕」(2025年聖年布告勅書『スペス・ノン・コンフンディト』)などを通しても行われるもの、と語られた。
「その時、わたしたちは、主が命じられたこと、すなわち、主がわたしたちを愛されたように、互いに愛し合う、ということを行っているのである」と話された教皇は、わたしたちのまわりの人々を通してもたらされる神の愛の贈り物に感謝しよう、と皆を招かれた。
「主はわたしたちの限界や困難を越えて愛される」、「わたしたちは神の御目に唯一の存在であり、神はわたしたちを決して忘れるということがない」と述べた教皇は、「兄弟姉妹として、わたしたちの人生を他の人々への贈り物にしよう」と呼びかけられた。