教皇、マランカル・マール・トマ・シリア教会の聖シノドを迎えて
教皇フランシスコは、マランカル・マール・トマ・シリア教会の聖シノドをバチカンに迎えられた。
教皇フランシスコは、11月11日、マランカル・マール・トマ・シリア教会の聖シノドのメンバーをバチカンに迎えられた。
マランカル・マール・トマ・シリア教会は、マール・トマ教会とも呼ばれ、インド南西部ケララ州を中心に普及している。19世紀後半に創立された同教会は、東方教会(西シリア典礼)の伝統を受け継ぐと同時に、聖公会とコミュニオン関係にある。
同教会の聖シノドのメンバーらがそろってバチカンを訪れ、教皇と会見するのは今回が初めてのこと。教皇は、同教会の主教らを心より歓迎された。
挨拶の中で教皇は、インドに福音をもたらした使徒トマスの流れを汲む「トマス・クリスチャン」の精神的遺産を引き継ぎながら、改革派でもある同教会は、まさに東西の教会の「橋」であると述べ、マランカル・マール・トマ・シリア教会が持つエキュメニカルな召命を指摘された。
実際、同教会は、早くからエキュメニカル運動の中で他のキリスト教教会との関係構築に取り組み、カトリック教会とは、第2バチカン公会議のオブザーバーとしての代表の派遣がその出会いの第一歩となったことを教皇は振り返った。
また、2022年には同教会のバルナバス主教と会見するなど、こうした機会を通し、徐々に公的な対話が育まれていったことに、教皇は喜びを表された。
教皇は両教会間で始まった対話を聖霊に託すと共に、同じミサに与る日が訪れることで、「いつか、東や西から大勢の人が来て[…]共に宴会の席に着く」(参照 マタイ8,11)という主の預言が実現するように望まれた。
11 11月 2024, 17:23