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教皇、新枢機卿らと「無原罪の聖母マリア」祭日のミサ

教皇フランシスコは、「無原罪の聖母マリア」の祭日のミサを、新しい枢機卿らと共に捧げられた。

 教会暦で「無原罪の聖母マリア」の祭日を祝った12月8日(日)、教皇フランシスコは、新しい枢機卿らと、バチカンでミサを捧げられた。

 前日7日に開催された公開枢機卿会議において、21人の枢機卿を新たに叙任された教皇は、この朝、新枢機卿らを迎えた枢機卿団と共に再び聖ペトロ大聖堂に集った。

 聖堂内は、新枢機卿の叙任を祝うために各国・各地から訪れた巡礼団でいっぱいとなった。

 ミサの説教で教皇は、無原罪の聖母マリアの調和、無垢、簡素、透明、優しさなど、キリスト者たちが世紀にわたり表現を追求してきた、神から与えられたその恩寵と甘美さを観想された。

 教皇は、マリアの美しさをみ言葉の光に照らして見つめる中で、聖母の存在をわたしたちに近づける「娘」「花嫁」「母」という3つの要素を指摘。

 そして、御父の愛を眼差しに反映し、その純粋な心を感謝と無償の愛で満たす「娘」マリア、神の救いのご計画の協力者として、神の御子の母となることを受け入れ、完全に自らを神に捧げた「花嫁」マリア、あらゆる状況の中でイエスに配慮をもって寄り添い、謙遜の中に隠れた「母」マリアの、それぞれの姿を示された。

 無原罪の聖母マリアの美しさを、あまりに遠く、高きにある、到達し得ないものと考える危険に触れながら、教皇は、実はわたしたちも洗礼によって罪から解放され、神の子となった時、おとめマリアのように、「子」「花嫁」「母」としての愛を育むようにとの召命を託されていると強調。

 わたしたちも感謝のうちに受け取り、寛大に与える者となり、自分の計画の中に神をお迎えし、人生の中で出会うすべての兄弟姉妹を母の優しさをもって受け入れる必要を説かれた。

 残念ながら、わたしたちのまわりでは、「神のように」なろうとする欲望が人類を傷つけ続けている、と述べた教皇は、自分だけで何でもできるという思い上がりは愛も幸福も生まず、安定したあらゆる関係を断ち切ることを勝利のように考えることは自由をもたらさない、と語られた。

 「父や母への尊敬を欠き、子どもを持つことを無用とし、他者を迷惑と捉え、分かち合いや連帯を損失と考えるなら、喜びも未来もないだろう」、「お金や家や、バーチャルな世界とのコンタクトがあっても、心が冷たく、からっぽで、閉じたままならば、それらが何に必要だろうか」、「世界のいたるところで人々が飢餓や戦争で死んでいる時に、他の人はそれを無関心に眺めているだけならば、恵まれた国々でハイレベルの経済成長があったところで何の役に立つだろうか」と教皇は話された。

 今日、無原罪の聖母マリアを見つめながら、その愛に満ちみてる心がわたしたちを魅了し、わたしたちを「子」「花嫁」「母」の愛に基づく共同体へと変えてくださるように祈ろう、と教皇は招かれた。

 教皇は、普遍の教会の司牧者としてのご自身の奉仕を助け、神の国の成長に寄与するために世界各地から集まった新しい枢機卿たちを、救い主の御母に託された。

 ミサ中、様々な言語による共同祈願が行われ、「新しい枢機卿と全枢機卿会が、すべての地に広がる教会の一致のために、教皇の使徒的任務に協力できますように」との祈りが日本の信徒によって日本語で捧げられた。

菊地功枢機卿 無原罪の聖母マリア祭日のミサで 2024年12月8日 バチカン・聖ペトロ大聖堂
菊地功枢機卿 無原罪の聖母マリア祭日のミサで 2024年12月8日 バチカン・聖ペトロ大聖堂
無原罪の聖母マリア祭日のミサ 日本の信徒による祈り 2024年12月8日 バチカン・聖ペトロ大聖堂
無原罪の聖母マリア祭日のミサ 日本の信徒による祈り 2024年12月8日 バチカン・聖ペトロ大聖堂
08 12月 2024, 18:24