教皇、23日に退院、バチカンのサンタ・マルタ館へ
VATICAN NEWS
呼吸器感染症のため今年2月14日よりローマのアゴスティーノ・ジェメッリ総合病院に入院している教皇フランシスコが、3月23日(日)に退院することが、医師団によって発表された。
22日(土)午後、ジェメッリ病院のホールで、同病院の外科部長で、教皇の治療にあたる医療チームの責任者、セルジョ・アルフィエーリ教授と、バチカン市国保健衛生局副局長ルイジ・カルボーネ医師が、報道関係者らを前に会見に臨んだ。
この会見でアルフィエーリ教授は、「世界、そして誰もが待ち望んでいる良い知らせ、それは、明日(23日)、教皇が退院されるということだ。明日、教皇は(バチカンの)サンタ・マルタ館に戻るだろう」と、教皇の退院を告げると共に、これまでの教皇の容態と入院生活、そして退院後などについて、次のように要点を説明した。
教皇は薬物療法を部分的に続ける必要があり、回復期の療養期間として、少なくとも2ヶ月を要する。
入院中には、命に関わる、二つの非常に危険なエピソードがあった。
しかし、薬物療法と、高流量酸素療法、非侵襲的人工呼吸が、少しずつゆっくりと改善をもたらし、教皇を危険なエピソードから脱させた。
教皇は挿管されることなく、常に意識の清明さと見当識を保っていた。
教皇の臨床状態は少なくともこの2週間は安定している。
声が以前のように戻るには時間が必要である。すでに10日前と比較し、重要な改善が見られた。
また、カルボーネ医師は、教皇の退院は「保護下」に置かれた退院であることを強調。
教皇の住まいであるサンタ・マルタ館に特別な部屋は準備されていないが、退院したすべての肺炎患者と同様の、必要なすべてのものを検討した、と話した。
医師らは、教皇が入院中も仕事をしておられたことに触れつつも、退院後にすぐに仕事上の活動を再開することなく、休息と療養にふさわしい期間を持つ必要を指摘。グループおよび個人の謁見や、重要な仕事を引き受けることは当面望ましくないと所見を述べた。