バチカン市国:「プラスチック・フリー」を目指して
バチカンは、市国内で使い捨てプラスチックをなくす目標を設定した。
バチカン市国は、領域内における使い捨てプラスチックの消費を段階的に減らし、
「プラスチック・フリー」を目指す計画を設定した。
バチカンは、環境保全への世界各国の取り組みに足並みを合わせると共に、教皇フランシスコの回勅「ラウダート・シ」が説く統合的エコロジーと環境的回心への招きに従い、市国内での資源回収やリサイクルなど、エコロジー問題に対する関心の向上と実際の行動に努めている。
このたび、バチカン市国で庭園整備と美化・清掃を担当する造園・清掃課は、市国内での使い捨てプラスチック製品の販売を段階的に停止するよう関係局に通達した。
市国内で使い捨てプラスチック製品の在庫が終了するのは、今年末とみられる。
バチカンでは、近年、ごみの分別とリサイクルが進められ、2016年には市国内に特殊ごみ、粗大ごみ専用の収集センターが設けられ、2018年にはセンターの強化により、EUの廃棄物分類に沿った扱いが可能になった。
造園・清掃課の責任者によれば、最もごみの分別回収が難しいのは、大勢の巡礼者であふれる聖ペトロ広場である。幸い、プラスチックに関しては、広場の柱廊に置かれた専用のごみ箱がよく機能しており、そこから毎日およそ10㎏のプラスチックが回収されるという。
また、市国内の生ごみ、バチカン庭園およびカステルガンドルフォ離宮の庭園の剪定や除草作業で発生する枝木や草葉は、堆肥化により、再利用のサイクルができているという。
17 7月 2019, 17:09