シノドスめぐり、最初のブリーフィング開催
「世界代表司教会議(シノドス)第16回通常総会・第1会期」開会の翌日、10月5日(木)、バチカン広報局で報道関係者を対象とした最初のブリーフィングが行われた。
このブリーフィングは、同シノドス総会の広報責任者である、教皇庁広報省のパオロ・ルッフィーニ長官によって主宰された。
シノドス総会初日、10月4日(水)は、午前中の開会ミサに続き、午後から第1回全体会議が開かれ、教皇フランシスコの導入の言葉、シノドス事務局・事務局長、グレック枢機卿の挨拶、今シノドス総会議長、オロリッシュ枢機卿の基調講話と説明などが行われた。
そして、総会2日目の10月5日(木)午前、最初の分科会が、35のグループに分かれて行われた。
分科会では、参加者らは言語別に設けられたそれぞれの「テーブル」につき、討議要綱に沿って考察を行う。
今回のシノドス総会のための討議要綱は、討議の指針となるテーマを示す「A・B」の2つのセクションから構成されている。
セクションAには、「共に歩む教会のために。一つの統合的体験」という大きなテーマのもとに、
A1.「共に歩む教会の特徴的なしるし」
A2.「共に歩む教会を進める方法:聖霊における会話」
という2つの中テーマがある。
セクションBは、「交わり、宣教、参加。共に歩む教会のための3つの優先課題」を大きなテーマとし、
B1.「輝く交わり。神との交わり、人類の一致のより豊かなしるし・道具となるためには」
B2.「宣教の共同責任者。福音への奉仕のためにいかに賜物と課題を分かち合うか」
B3.「参加、責任と権威の役割。共に歩む宣教的教会におけるプロセス、構造、制度」
という3つの中テーマを持つ。
これらの中テーマの下には、様々な考察ポイントが、小テーマとして示されている。
シノドス総会開幕直後の現時点では、セクションAのテーマが考察の中心に置かれている。
この考察で参加者らは、各自に与えられた時間内に、まず自己紹介し、続いて自らの地方教会におけるシノドスの最初のステージの体験を分かち合った。
そこでは、シノドスの最初の歩みがどのように始まり、どのように展開したか、その中で生じた問題や、地方教会と普遍教会間のコミュニケーションなどが、発言として取り上げられた。
この後、グループの中で分科会の中で話し合われた様々なことをまとめ、全体会議に伝える役割を負う「報告者」が多数決によって選ばれた。
ルッフィーニ長官は、開催中のシノドスの自由で穏やかな分かち合いの雰囲気に触れ、参加者一人ひとりが深い「霊的体験」、特に「分かち合いの体験」を生きている、と述べた。
同長官は、「誰が何を言ったかということが重要ではなく、教会が分かち合いの精神のうちに何を判断するかが大事である。複雑なプロセスではあるが、ここではすべての人が自分の考えを述べることが保証されている」と話した。
一方で、同長官は「わたしたちはまだ歩みの途中にある。このシノドスは何かを決定するものではない。従って、現会期において、来年の会期の終りに何があるかを予示することはできない」とも述べた。