2025年大阪・関西万博にバチカン参加
2025年日本国際博覧会(略称「大阪・関西万博」)へのバチカンの参加が、このたび教皇庁福音宣教省より公式に発表された。
バチカンは、イタリア館の協力のもとに、文化イベントや展覧会用のスペースを通して「大阪・関西万博」に参加する。
教皇フランシスコは、同万博へのバチカンの参加を準備し、管理するために、教皇庁福音宣教省・世界宣教部門副長官サルバトーレ・フィジケッラ大司教を館長として任命した。
これに伴い、フィジケッラ大司教は、ローマのサン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会の主任司祭ピエトロ・ボンジョヴァンニ神父と、大阪カテドラル聖マリア大聖堂・カトリック玉造教会の主任司祭ヌノ・デ・リマ神父を、副コミッショナー・副館長に任命した。
バチカンのパビリオンは、「美は希望をもたらす」をテーマに掲げる。
当パビリオンは、芸術と美学の探求を通じて、美が、その多様な側面において、より調和と分かち合いに満ちた未来の社会の構築への、インスピレーションと希望の源である、という深い概念を伝えることを目的としている。
美は、常にキリスト教宣教で重要な役割を果たしてきた。キリスト教が始まって以来、それは芸術表現を通して具現化されていき、長い歴史の中で、芸術は教会が信仰の深さを表現し、象徴するための特権的な手段となった。「Via Pulchritudinis」(美の道)は、美そのものを通じて、信仰の核心を具体的に伝えるための最も効果的な手段である、と、福音宣教省の声明は述べている。
バチカンのパビリオンは、展示、芸術的な造形、独自の視点を通じて、精神的刷新を分かち合う未来へと歩む人々を結びながら、美がいかにして希望の触媒となりうるのかという考察へと招く。さらに、このテーマは、2025年の聖年のテーマ「希望の巡礼者」と融合し、両イベントを結ぶ橋としての役割も帯びている。
万博への参加にあたり、館長のフィジケッラ大司教は、「現代人は科学と技術の進歩によって多くの希望を抱いています」 と強調しつつ、 「しかし、聖年のテーマが表すように、万博のテーマもまた、神からのみ来る唯一の希望の重要性を伝えたいと思っています。人類はまだ希望を抱く必要があるからです」と話した。