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2025年の聖年開幕前の文化的イベント、および大阪・関西万博のバチカン館をめぐる記者発表 2024年10月28日 2025年の聖年開幕前の文化的イベント、および大阪・関西万博のバチカン館をめぐる記者発表 2024年10月28日 

大阪・関西万博のバチカン館にカラヴァッジョ作「キリストの埋葬」展示

2025年の聖年開幕前の文化的イベント、および大阪・関西万博のバチカン館をめぐり、記者発表が行われた。

 2025年の聖年開幕に先立つ文化的な催しと、「大阪・関西万博」のバチカン館について、10月28日、教皇庁広報局で記者発表が行われた。

 この席では、聖年中の司牧と行事を監督すると共に、大阪・関西万博のバチカン・パビリオンの館長を務める教皇庁福音宣教省・世界宣教部門副長官サルバトーレ・フィジケッラ大司教や、バチカン美術館のバルバラ・ヤッタ館長らにより、諸イベントについての説明が行われた。

 バチカンは、イタリア館の協力のもと、同館内にバチカン専用のイベント・スペースを設けることで「大阪・関西万博」に参加する。

 同万博におけるバチカン・パビリオンは、「希望の巡礼者」をテーマとする2025年の聖年と融合しながら、「Via Pulchritudinis」(美の道)を通して、希望と信仰を伝えていく。

 この日、バチカン・パビリオンの中心的企画として、イタリアのバロック期の巨匠、カラヴァッジョ(ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ1571−1610)の絵画「キリストの埋葬」の展示が発表された。

 カラヴァッジョの「キリストの埋葬」は、聖フィリッポ・ネリと彼が創立したオラトリオ会にゆかりの深い、ローマのサンタ・マリア・イン・ヴァリチェッラ教会(通称:キエーザ・ヌオーヴァ)の「ピエタの礼拝堂」のために制作されたもので、現在はバチカン美術館の絵画館に置かれている。

 バチカン美術館のヤッタ館長は、「キリストの埋葬」は、バチカン美術館が所蔵する唯一のカラヴァッジョの作品として、同館の絵画コレクションの中心をなす重要なものである、と強調。

 この作品のテーマがキリストの復活へとつながるという意味で、また、同時代人からもすでに高く評価されていたカラヴァッジョのこの絵画が、まさに「希望をもたらす美」を体現しているという意味で、同作品が聖年を背景とする期間に日本で展示されることをうれしく思う、と話した。

 また、この記者発表は、2025年の聖年と「大阪・関西万博」バチカン館の公式マスコットとなるキャラクター「ルーチェ」(光、の意味)を紹介。希望の巡礼者である「ルーチェ」の巡礼者としての服装、希望に輝く瞳などについて説明が行われた。

 さらに、日本の墨絵・書道のイメージと、昇る太陽、聖ペトロ大聖堂を組み合わせた、「大阪・関西万博」バチカン館の公式ロゴが披露された。

 この記者発表では、2025年の聖年開幕前の文化イベントして、シャガール作の「白い磔刑」(シカゴ美術館蔵)の展示や、イコンの展覧会、来たる12月24日の聖年の扉の開門の前に行われる、マリネッリ鐘鋳造所(イタリア・アニョーネ)製の鐘の音による短いコンサート、サンタ・チェチリア国立アカデミー管弦楽団による演奏会、システィーナ礼拝堂聖歌隊による、生誕500年を記念する作曲家パレストリーナ(1525-1594)の作品の合唱などの予告が行われた。

28 10月 2024, 19:40