チェルニー枢機卿:レバノンの教会関係者や若者たちとの出会い
教皇庁総合的人間開発省長官、マイケル・チェルニー枢機卿は、2月19日より23日までレバノンを訪問している。
ベイルート入りした初日および2日目、同枢機卿は、現地で教会関係者や若者たちとの出会いを持った。
チェルニー枢機卿は、初日、空港で駐レバノン教皇大使パオロ・ボルジア大司教とマロン典礼カトリック教会のユセフ・スエイフ・トリポリ大司教に迎えられた。
ハリッサの丘の上に立つ「レバノンの聖母」を両大司教らと共に訪れたチェルニー枢機卿は、入院中の教皇フランシスコの早期の回復を聖母に託すと共に、レバノンの平和と、レバノン難民、そして全中東のために祈りを捧げた。
同日夜には、チェルニー枢機卿は、マロン典礼アンティオキア総大司教、ベカラ・ライ枢機卿と出会った。
翌朝、チェルニー枢機卿は、今回の訪問の主目的である、レバノンのカトリック教会の総大司教・司教らの定例総会に出席、発言を行なった。
この後、同枢機卿は、ベイルートのバチカン大使館で、「平和のためのリーダーシップ・アカデミー」に参加する若者たちとの代表と対話した。
同アカデミーは、教皇庁総合的人間開発省が支援するプロジェクトで、中東と北アフリカの35歳以下のカトリックの青年たちに、教会の社会教説に基づく教育を通して、未来の政治を担う人々を育成することを目的としている。
若者たちの話に耳を傾けたチェルニー枢機卿は、宗教と政治、政治の腐敗、といった複雑な問題を抱える社会の中で、キリスト教徒として政治に関わることを志す若者たちに、同じような問題を抱える他の国々に希望を示し、闇の中の光となって欲しいと励ましを与えた。
また、イエズス会士であるチェルニー枢機卿は、同日、ベイルートのカトリック系カレッジの付属墓地に、イエズス会の元総長ペーター・ハンス・コルヴェンバッハ神父(任期:1983-2008)の墓を訪ねた。
コルヴェンバッハ神父は、かつてレバノンで教鞭をとっており、同地に葬られることを望んでいた。この墓地には、レバノン出身のイエズス会員やイエズス会宣教師の墓が並んでいる。
チェルニー枢機卿は、コルヴェンバッハ神父の墓前で祈り、第二バチカン公会議の光に照らしたイエズス会の刷新と構築に尽くした同神父を思い起こした。