教皇「戦争を止め、対話・兄弟愛・和解を優先させる努力を」
教皇フランシスコは、12月1日(日)のお告げの祈りで、世界各地の紛争地に平和をアピールされた。
この祈りの集いで教皇は、先日、アルゼンチンとチリ間の平和友好条約締結から40年が記念されたことに言及。
教皇庁の仲裁を通して締結されたこの条約により、両国を戦争の危機にまで追い詰めた領土問題に終止符が打たれたことを振り返った。
そして、このことが示すように、武力行使ではなく対話を選ぶ時、よい歩みが生まれる、と話された。
レバノンにおける停戦が先日合意に達したことを喜ばれた教皇は、この合意がすべての方面から尊重され、レバノン・イスラエル双方の紛争地域の住民が、レバノン軍と国連平和維持軍の貴重な支援によって、一刻も早く帰宅できるようにと願われた。
また、このような状況の中、教皇はレバノンの政治家たちに、早期に大統領を選び、国の制度の通常的な再開と改革の推進を行い、異なる宗教間の平和的共存のモデルを示すことを希望された。
教皇はこの平和の曙光が他のあらゆる紛争地、特にガザ地区にもたらされることを望まれた。
一方で、内戦の再開により多くの犠牲者を出しているシリアの情勢を憂慮された教皇は、同国の教会に精神的寄り添いを示された。
教皇は、3年近くにわたり死者と負傷者、暴力と破壊を生み続けているウクライナの紛争に大きな苦しみを表明。
戦争は恐怖であり、神と人類を傷つけるものと述べつつ、厳しい冬の訪れを前に、避難民たちが置かれた状況の悪化を心配された。
教皇は、戦争を止め、対話と兄弟愛と和解を優先させるためのあらゆる努力を、国際社会とすべての善意の人々に呼びかけられた。