教皇、バチカンの住まいで療養、礼拝堂でミサを共同司式
教皇フランシスコの退院後の様子について、3月25日(火)、バチカン広報局は報道関係者向けのブリーフィングを行った。
教皇は今年2月14日(金)に呼吸器感染症のため、ローマのアゴスティーノ・ジェメッリ総合病院に入院。38日の入院生活を経て、3月23日(日)に退院し、バチカンでの住まい、サンタ・マルタ館に戻られた。
25日のブリーフィングで広報局が伝えたところによれば、教皇は22日(土)ジェメッリ病院で行われた記者発表で、同病院における教皇の主任担当医セルジョ・アルフィエーリ教授と、バチカン市国保健衛生局副局長ルイジ・カルボーネ医師が説明したとおりの療養生活を続けられている。
少なくとも2ヵ月と言われるこの療養生活で、教皇は薬物療法と、運動理学療法、呼吸理学療法を継続しなくてはならない。
また、現段階では個人およびグループの謁見は避ける必要がある。
教皇のために、24時間の補助体制と、緊急時に対応できるように、酸素をはじめとする必要なものがすべて備えられている。
これらの体制は、バチカン市国保健衛生局によって保証される。
教皇には常に医療チームがついている。教皇は、ジェメッリ病院入院中と同様の方法で、酸素療法を続けられる。夜間は、鼻カニューレを用いた高流量酸素療法が行われる。日中も同療法は続くが、徐々にその必要を減らしていく。
ジェメッリ病院でもすでに行っていたように、教皇はサンタ・マルタ館の3階の小礼拝堂に赴くことができ、そこでミサを共同司式しておられる。
教皇は入院中と同様、仕事も続けておられ、たとえば今日は、広報局からも発表されたように、駐ベラルーシ教皇大使や、控訴院の法廷弁護人の任命を行われた。
現段階では、ここ数日の予定はもとより、この先の聖年行事や、聖週間の儀式に関する正確な情報はない。
いくつかの予定に関しては、今後、教皇の回復状態を判断しながら、決定が行われる。
26日(水)の一般謁見は開催されないが、入院中と同じく、用意されたカテケーシスのテキストが発表される。
おそらく日曜日のお告げの祈りも同様の方法がとられ、広報局を通じてテキストが発表される可能性があるが、これについては新しい情報を待つ必要がある。
今のところ、教皇は訪問者とお会いになることはなく、この2日間に接したのは、最も身近な協力者たちだけである。
現在、教皇と国家元首、政府責任者との会見の予定はない。